2018年に話題となった映画『カメラをとめるな』が、実はクラウドファンディングで資金調達をされていたのをご存知でしょうか？2017年に募集されたプロジェクトは、目標100万円に対して支援者162人、支援金額156万円と目標を大きく上回りました。
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もともと『撮影費』の募集と明言してのプロジェクトですが、リターンは映画の鑑賞チケット、完成ＤＶＤの配布、エンディングクレジット記載などでした。これから撮影に入る、という2017年夏に募集されたプロジェクトですので、支援を行った162名の皆さんの慧眼には恐れ入るばかりです。
そして、アニメの際にも紹介させていただきましたが、2016年から2017年にかけて大ヒットしたアニメ映画『この世界の片隅に』も、クラウドファンディングを活用したアニメ映画としても話題となりました。
こちらは2019年に新規映像を追加した再編集版として、公開予定となっています。
映像の世界では、クラウドファンディングが資金調達の手段として一般的になりつつあります。
製作側も、映像製作の上で資金調達、スポンサー集めが最大の課題と言われている中で、新しい手段を獲得する事は、より映画界の活性化には良い影響を与えるのではないのでしょうか？また、支援者側も何十億円と掛けられた大作を観るのもいいかもしれませんが、自分の嗜好にあった映画を、自ら支援して鑑賞する、という遊び心溢れる粋な楽しみ方も出来ると思います。
そんな素晴らしい映画界を夢見て、第二の『カメラを止めるな』を目指すプロジェクト（実写映画）をご紹介いたします。
- 広島を舞台にした酒と恋をめぐる物語 『恋のしずく』
- 書籍化された実在する投資家の教えを実写化 『神様はバリにいる』
- 伝説のロックバンド 30周年記念作品 『ブルーハーツが聞こえる』
- 世界のキタノ、ならぬ異世界の北野が還暦プロジェクト
広島を舞台にした酒と恋をめぐる物語 『恋のしずく』
ワインソムリエを目指す女子大生、橘詩織が行かされた実習先は、まさかの日本酒の蔵元。日本三大酒処といわれるほど酒造りが盛んな東広島市を舞台に、ワインが大好きで日本酒が苦手な主人公が、幻の日本酒造りを目指す物語です。
主人公の詩織役に近年活躍が著しい川栄李奈さん。そして、幻の日本酒造りを志す蔵元の息子として、劇団ＥＸＩＬＥの小野塚勇人が演じます。また、蔵元の社長役には先日お亡くなりになられた大杉蓮さんがつかれており、大杉さんはこの映画が遺作とされています。
川栄李奈・小野塚勇人 出演 映画「恋のしずく」応援プロジェクト | GREEN FUNDING by T-SITE
プロジェクトは目標100万円に対して、440万円の資金調達と大幅な成功を収めました。支援者へのリターンは、映画チケット、監督からのお礼メールのほかに、映画撮影の際に実際作られたオリジナル日本酒などが送られました。
映画は2018年10月より公開。どのような話題を呼ぶか楽しみですね。
書籍化された実在する投資家の教えを実写化 『神様はバリにいる』
続いては2015年に公開された、実話を基にした書籍の映画化です。
著者は自身で事業を起こすも失敗し、失意のどん底の中でバリ在住の大富豪、通称『アニキ』と知り合います。アニキは大阪生まれの日本人。様々な仕事を経験しながらバリで大成功を収め、資産は数百億という大富豪になりました。事業に失敗した著者が、アニキの考え、商売道に感銘を受け書籍化した所、ベストセラーとなり、映画化されました。
見た目ヤンキーチックな『アニキ』を、正統派も悪役もこなすベテラン俳優、堤真一が演じます。また、借金苦で失意のどん底からアニキの教えを受ける主人公に、ＮＨＫ朝の連続ドラマ小説などで主人公を務めた尾野真千子が演じています。
実話を元にしたビジネスドキュメンタリー、と言うと堅苦しいイメージですが、実際はバリを舞台にした個性溢れる人々が織り成すコメディタッチの映画となっています。
伝説のロックバンド 30周年記念作品 『ブルーハーツが聞こえる』
あの唄を聞かなくなって、もう何年たったでしょうか？
1995年に解散した伝説のロックバンド『ザ・ブルーハーツ』
今なお語り継がれる伝説のグループ結成30周年を記念して、ブルーハーツの名曲に合わせたオムニバス映画が製作されました。尾野真千子、市原隼人、齋藤工、優香、永瀬正敏、豊川悦司と各話の主演を豪華キャストを迎えて撮影されています。
各話毎に流れる名曲たちが、夢中になって聞いていたあの頃の情熱を呼び起こし、思わず口ずさんでしまいます。
リターンはオムニバス形式らしく、各話毎の名前クレジット、全体の名前クレジット、そして試写会招待など、盛りだくさんでした。そして、1080万円の目標に対し、1400万円と大幅達成し、無事公開されました。
現在、ブルーレイも発売されています。
世界のキタノ、ならぬ異世界の北野が還暦プロジェクト
映画とは少し異なりますが、心霊番組好きにはおすすめのクラウドファンディングプロジェクトを見つけましたので、合わせて紹介します。
『誠のサイキック青年団』『北野誠のお前ら行くな』でお馴染み、もはや心霊タレントの大御所ともいえる北野誠氏が、『お前らいくな』シリーズの10周年と自身が還暦を迎えるにあたって、クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。
タイの心霊スポットめぐりの映像化に向けたプロジェクトで、リターンは製作クレジットへの名入れ、専用マフラー、報告会を兼ねたトークイベントへの招待と、リターンは盛りだくさんです。
現在（2018年11月）時点で募集中のプロジェクトですので、ご興味のある方は是非、支援して下さい。
